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地震などの災害が発生したら!小学生のお子様は最適な行動をとることができますか?

2021年2月中旬、福島県で震度6強の地震が発生しました。これは2011年に発生した東日本大震災の余震だと発表されていましたね。自然災害はいつ何時発生するかはわかりません。

もしもお子様方が自分のそばにいない時に発生してしまったら・・・子どもたちは適切な行動をとることができるのでしょうか。

今回は小学校現場で指導をしていて気になったことを書きたいと思います。今回書く内容は小学生のお子様をお持ちの皆様はもちろん、私立小学校受験を考えていらっしゃる方や通学中の方、また習い事などを子どもだけで行かせている方はぜひ確認をしていただきたいと思います。

※今回の記事は個別の避難の方法などを書いているわけではありませんのでご了承ください。

小学校での避難訓練に意味はあるの?

全国各地の小学校では、定期的に避難訓練が行われていると思います。地震や火災を想定して、実際に警報を鳴らして口を押さえたりしながら運動場などの然るべき場所へ避難をするものですね。

自分自身が子どもの時には“地震も火事も起きていないのにこんなことする意味があるのか?“などと少し真剣さが欠けていたようにも思います。さらに私が小中高大と進学していく中では幸いにも何も学校内にいる時には発生しませんでしたので、余計に現実味がなかったのだとも思います。

では、実際に避難訓練を子どもたちにさせる側に立ってみてどう思うのかというと、めちゃくちゃ意味があると思います。

私の勤務校でも定期的に避難訓練が行われていて、警報が鳴った時には口を閉じて放送を聞き、その場の教員の指示に従い、警戒体勢をとり、避難に向かうという流れが定着しています。

とはいっても、訓練をしているだけでは有事の際に実際に動けるのかはまだ少し疑問ですよね。

そのような中、実際に私の学校のある地方で数年前に大きな地震が起きてしまったことがあるのです。

しかも発生時刻が子どもたちの登校真っ只中の時間帯でした。私は教室にいたのですが、すごい音が鳴り響きながら揺れが起き、子どもたちも悲鳴をあげていました。

でもその次の瞬間には子どもたちは、机の下にもぐって机の脚を持っており、訓練時の体勢をとっている状態でした。天井からの落下物などは幸い無く、揺れが収まったと判断された時点で、訓練時同様、外に避難をすることができました。

しかし!運動場で点呼をすると・・・・全員が揃っていなかったのです。

その理由は地震が起きた時間が“登校時間帯”だったことが原因です。次にこの点に特に注目して書いていきます。

 

通学時間帯に地震が発生した時の話

上に書いた地震の際は、発生時刻が朝の登校時間帯。通常の日でも全員がまだそろっていない時間帯です。

公立小学校の場合は、自宅から学校までは基本的には徒歩で通学できる範囲の学校に通うと思いますが、私立や国立の小学校はそうではありません。

徒歩圏内に住んでいる子もいれば、電車やバスなどを乗り継いで、県外から通学してくる子どもたちも少なくありません。この日の状況はこんな感じでした。

地震発生時の状況

  • 登校していた子たちは教員の指示で避難準備
  • おうちの人に送ってもらっていた子たちはそのまま親御さんが保護
  • 電車(地上組)は緊急停車で車内に取り残される
  • 電車(地下鉄組)はその時点での最寄り駅にて全員下ろされ地上へ出される

上の2つについては、子どもたちが誰かしらに保護をされているのでひとまずは安心できますよね。問題は下2つです。

私たち教員の動きは、児童の人数確認をして、その時点でいない子どもたちの安否確認になりました。名簿を片手にみんなで電話をしたりしながら、連絡を取って1人1人の無事を確認していきました。

ちなみに地震発生直後は電話回線はパンクしていて全然つながりませんでした。でもその時にずっと生きてた回線はインターネット!ですからライン電話などは利用できました。とはいえ、保護者の方々のラインなどは知りませんので、電話をかけ続けるしかない状況ではありましたが。

実際のところ、危機的状況の中で子どもたち自身も携帯電話で保護者の方と連絡を取り合っており、合流する段取りが各家庭によって進められていました

そういった情報なども得ていきながらさらに子どもたちの無事を現場では確認していきました。

それでも安否確認を取れない子どもたちが数人いました。その子たちに共通していたことが”携帯電話を使える状況になかった”ということです。

私の学校では携帯電話は許可されています。とはいっても、ご家庭の方針によっては持っていたり、持っていなかったり。持っていたとしても学校には持ってきていなかったりなど色々な状況がありました。

当時の私のクラスでは1人だけ最後まで連絡を取れない児童がおり、保護者の方も必死で探されている状況でした。その子は、地下鉄を利用していて地上に出さされてしまっていたのです。

携帯電話は持っていました!しかし、そんな時に限って電池が切れていたそうです。結局その子は、本来の登校時間から1時間ほど遅れて学校に現れました。本当に安心しましたねあの時は。すぐに保護者の方にも連絡をして学校に来てもらいました。

その子はどうやって学校へ来たかというと、1度だけ家族でお家から学校近辺までランニングをしたことがあったそうで、その道を辿って学校まで来たとのことでした。

その日、学校には数百人の児童がおり、交通機関もすべて麻痺していたので保護者の皆様にお迎えに来ていただくことしかできませんでした。非常用に備蓄している食べ物を開封し、みんなで待ちました。

一番最後の子を見送ったのは夜の8時くらいだったと思います。道路も麻痺して大渋滞で全く動かなかったそうです。

このことを経て、一気に携帯電話の所持率が増加したのは言うまでもありません

 

確認をしておいていただきたいこと!

通学時間帯の地震を経験して、お子様(特に小学生)をお持ちの読者の皆様には確認しておいていただきたいことがあります。

携帯電話が充電できているか

先に挙げた例だけではなく、学校に持ってきている子たちの携帯電話。電池が切れいていることが実は結構あります。使えなければ意味がありませんので、ぜひ毎日ご確認をお願いします!

緊急時の連絡先を言えるのか

私も自分の学級で毎年テストをしていますが、学年が下がれば下がるほど正確に言えない傾向は高くなります

  • 緊急時は誰に連絡するのか!
  • その人の携帯番号は何番なのか!
  • その人(自分の家)の住所を正確に言えるのか!

テストをすると、児童手帳を見たり、携帯電話で確認しようとする子が結構います。でも塾に行っていたり、私服で遊んでいるときなどは児童手帳は持っていません。携帯電話も忘れていたり、電池が切れていたら見れないですよね。目をつぶっていても言えるくらいの状態にしておいていただきたいです。

子どもだけが家にいる際の対応

子どもたちだけで家にいることはあまり多くはないかもしれませんがゼロではないと思います。有事の際には、どのように動くべきかなどをお子様方とお話ししておくべきであると思います。

また、家庭内に災害備蓄品や懐中電灯などがある場合は、保管場所なども教えておいていただきたいです。

地域の避難場所とその場所

各地域には災害時の避難場所が設けられています。学校などが災害時の避難場所になっていることも多いと思いますが、特に地域の公立の小学校に通っていない場合、馴染みが薄い場所であることも多いと思います。

場合によっては保護者の方も被災してすぐに子どもたちのところに駆けつけられないこともあるでしょう。その場合は、子どもたちで動く必要も出てくるかもしれません。

知らなければ全く動けませんので、お住まいの地域の避難施設を確認しておいていただきたいです。

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本日のまとめ

自然災害はいつ起こるかわかりません。ですが、日ごろの訓練や、連絡先などを確実に知っているだけでも、パニック状態の際の動きも変わってくるのだと思います。

今、あらゆる情報をスマホ1つで管理が出来てしまうような時代になってきています。これまでは頭の中で記憶していたものも、大半が機械の中に収納していますよね。

便利な反面、子どもだけではなく大人であっても依存しすぎるのは危険ではないかと最近感じています。私自身もスマホがなくなったり使えなくなってしまったら、かなり困ってしまうのが現状です。

この記事を読めているということは、少なくとも”現時点では何も起きていない”ということになりますから、平時にはハード面の備蓄だけでなく、知識や情報の蓄積もしておきたいものですね!

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