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教員免許更新制が見直しへ!?中教審教員養成部会が申し送り!令和3年度に検証が行われることに!

令和3年2月、驚きのニュースが入ってきました!教員免許の更新制見直しの可能性が出てきたというのです!これは2021年2月8日に開かれた中教審教員養成部会での話で、私も思わず資料を読んでしまいました!

現職教員としては前々より負担感が否めなかった教員免許更新制。中央教育審議会初等中等教育分科会の教員養成部会において、次期教員養成部会への申し送り事項として『教員免許更新制や研修をめぐる包括的な検証について』という文書が文部科学省から示されました。

来年度の教員養成部会へ持ち越されたということなので確定している事項ではありませんが、国としてもコロナ禍での子どもたちの学びを保障するべく、現制度が教員確保に及ぼす影響分析を令和3年度に一定規模の調査を行うことにしたそうです。

現時点でわかっていることについて、公に出されれている『教員免許更新制や研修をめぐる包括的な検証について』という文章を元にして書いていきます。

教員免許更新制の目的

まずは、教員免許更新制の目的についてです。平成21年4月に導入された制度であり、目的として掲げられているものが下記です。

教員免許更新制度の目的

  • 教師として必要な資質能力が保持されるよう、定期的に最新の知識・技能を習得することで、教師が自信と誇りを持って教壇に立ち、社会の尊厳と信頼を得ることを目的とする

教員免許更新講習を受講しなければどうなるかなどについては、下をご参照ください。

https://www.hn-happy-plus.com/entry/2019/07/29/213221

 

教員免許更新制や研修をめぐる包括的な検証について

今回中教審教員養成部会で示された“教員免許更新制や研修をめぐる包括的な検証について”という文書は、公に公開されています。A4版15ページほどの資料であり、興味のある方は下記リンクにて閲覧してみてください。

参考

教員免許更新制や研修をめぐる包括的な検証について
https://www.mext.go.jp/kaigisiryo/content/20210205-mxt_kyoikujinzai01-000012559-4.pdf

 

包括的な検証が開始される経緯

令和2年度の報告の中で、教員免許更新についての包括的な検証の必要性が取り上げられた経緯としては、ここでもやはりコロナウイルスが影響しています。

資料内では

  • 多くの現役教師が、免許状更新講習が数多く開講されている長期休業期間中を含め、子供たちの学びの保障に注力しなければならない状況が生じている
  • 通常時とは異なる業務の発生も考慮した人的体勢を迅速に構築することが求められている

このようなところから、教員免許更新制が日々の業務に及ぼす影響の分析をする必要が持ち上がったようです。

また、これを契機として、教師の勤務の長時間化や教師不足の深刻化といった近年指摘される課題との関係も視野に入れ、更新制そのものの成果や、教師の資質、能力の指標を定め、将来にわたって必要な教師数の確保とその資質能力の確保が両立できるように検討することも目とされました。

今回の検証については各所から様々な意見も上がっています。

教育員会より

  • 費やした時間や労力に比べて効率的に成果の得られる制度になっているかという点では確実に課題がある
  • 教育現場で対応が必要となる諸課題については、学校内外で研修が実施されていることに鑑みれば、「最新の知識技能」を修得するうえで、10年に一度の更新講習の効果は限定的である

校長会関係者より

  • 現代の社会の急激な変化に即応するためには、10年に一度の更新講習では、その変化の実態に追いつけず、本来の趣旨を十分に達成できているとは言い難い、講習のみで変容が見られることはない、教師のスキルアップにつながっているという実感がない、主体的な研修ではなく力がついていないという意見

部会関係者より

  • いかなる講習を受講するかという点が受講者本人の判断に完全に委ねられていることや、講習の成果が個人のレベルから学校全体のレベルに広がっていないことについての指摘

教育委員会・校長会関係者に共通して

  • 多忙且つ地理的な条件により受講可能な講習が限られる等の事情から、免許状を更新するための講習を修了すること自体が目的化してしまい、自らのニーズに合った講習よりも、とにかく受講しやすい講座を選んでしまう傾向がある
  • 講習の内容も講習開設者が工夫を凝らしているものがある一方で、教師が個々に直面している課題に必ずしも即応して、学校で行かせる講習ばかりとは限らない

このように更新制に対して否定的な意見が上がっていることや、自らのニーズに合った質の高い講習を受講することができていないと感じる受講者の存在もある可能性についても触れられたようです。

また、教員の確保についても言及されており、免許の未更新により教員免許の効力が無くなり、意欲があっても教員になるための要件を満たしていないなど、新たな教員の確保にも影響していることにも触れられています。

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次期教員養成部会への申し送り事項

今回示された”教員免許更新制や研修をめぐる包括的な検証について”における、令和3年度部会への意見として下記のものがあげられました。

教員免許更新制の評価について

教員免許更新制は、その趣旨である「最新の知識・技能の修得」には一定程度の効果がある一方で、費やした時間や労力に比べて効率的に成果の得られる制度になっているかという点では課題がある。また、学校内外で研修が実施されていることに鑑みれば、10年に一度の更新講習の効果は限定的である。

教員免許更新制の制度設計について

教員免許状の更新手続きミス(いわゆる「うっかり失効」)が、教育職員としての身分に加え、公務員としての身分を喪失するという大変重い結果をもたらすことについては疑問がある。また、教員免許更新制そのものが複雑であることも課題である。

教師の負担について

教師の勤務時間が増加している中で、講習に費やす30時間の相対的な負担がかつてより高まっている。また、講習の受講が多い土日や長期休業期間には、学校行事に加え補習や部活動指導が行われたり、研修が開催されている場合もあり、負担感がある。さらに、受講時間の捻出という点のみならず、申し込み手続や費用、居住地から離れた大学等での受講にも負担感がある。

管理職等の負担について

教員免許更新制に関する手続きや教師への講習受講の勧奨等が、学校の管理職や教育委員会事務局の多忙化を招いている。

教師の確保への影響について

免許状の未更新を理由に臨時的任用教員等の確保ができなかった事例がすでに多数存在していることに加え、これまでと同じように退職教師を臨時的任用教員として活用することが困難になりかねない状況が生じている。

講習開設者側から見た課題等について

受講者からは、最新の知識が得られる講習、学校現場における実践が可能な内容を含む講習、双方向・少人数の講習が高い評価を得る傾向がある。一方で、講習開設者は、講習を担う教員の確保や採算の確保等に課題を感じている。また、オンライン講習の充実は、自らのニーズに合った質の高い講習の受講につながる可能性がある。

各都道府県が行う教員研修の状況について

教員研修については、教員育成指標に基づく体系化やワークショップ形式の導入など研修の方法の改善、研修のオンライン化などが進んでおり、平成28年の教育公務員特例法の改正を踏まえた研修の充実・改善が進んていることがうかがえる。また、独立行政法人教職員支援機構の行う研修についても、オンライン化の進展や内容の見直しが進んでいる。

 

教員免許更新制見直しへの今後の動き

ここまでに紹介してきた意見については、令和2年度の第10期教員養成部会においてあげられたものです。

私たち教員が気になるところは、次年度の令和3年度の動きですよね!資料を読んでいる限り、来年度からいきなり教員免許更新制がなくなることはまずなさそうです。

次年度に持たれる第11期教員養成部会において、今般のコロナ禍での教員免許更新制が、子どもたちの学びの保障に注力する教師や迅速な人的体制の確保に及ぼす影響を、各種データに基づき、分析を行う必要があるとしています。

またその際には、現場の教師を対象とする一定規模の調査を新年度に速やかに行い、令和2年度に得られた事実認識が、現場の教師の認識と一致していることを裏付ける必要があるとされました。

さらに、教員免許更新の目的を達成するためには、現場の教師の認識というものを適切に把握することが必要不可欠であるとも述べられ、私たち現場の教員は、令和3年度に何かしらの調査を受ける可能性がありそうです。

 

教員免許更新制見直しについてのまとめ

私自身は数年前に2年かけて教員免許更新講習を30時間受講し、無事に免許の更新を終えました。

当初は、1年間で終了すべく動いていたのですが、勤務校で夏休みに行っている海外引率のメンバーに選ばれたことによって、予定していた更新講習を受けられずに翌年に持ち越したというわけです。

部活をされている先生方や校務を優先せざるを得ない場合などは調整が苦しいですよね。

また、現在教員でない方でも教員免許の効力を維持するためにはこの教員免許更新講習を受講しなければならない現状もあります。

とはいえ、こちらについても、日中他職で働きながら講習を受けることなど現実問題として厳しいことも事実です。そういう方々は、結果的に対面での講義の選択肢はなくなり、オンライン受講で30時間をこなさなければなりません。

私はオンラインではなく、受講したい項目を選択して2つの大学で講習を受けました。勉強になった講習ももちろんありましたが、正直なところ・・・・な講習もありました。しかも、人気の講習などは一瞬で予約も埋まってしまうので、色々な面で課題も多い制度だとは個人的には思います。

この制度が開始されてもう10年以上になりますが、今回の中教審教員養成部会の動きは現場教員にとっては朗報になるかもしれませんね!更新講習自体がどうなるかはわかりませんが、我々教員にとって意味のあるものになってくれることを祈るばかりです。

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