コロナの影響で家庭で学習を指導する機会も大幅に増えたここ数カ月。小学生のお子様をお持ちの保護者の皆様で、四則混合計算で掛け算や割り算を先に計算する理由をお子様に聞かれたらどのように答えますか?
こんなやり取りをしていませんか??笑。我々大人は”そういうものだ”ということで機械的に計算していますが、子どもたちは疑問を持つかもしれませんよね!子どもたちが疑問を持つことは大事なので少し考えたいと思います☆
目次
四則混合計算とは?
四則混合計算とは
たし算・ひき算・かけ算・わり算が含まれる計算の事!
小学校で学習する『式と計算の順序』では計算の方法については教科書等で下記のように説明されています。
・たし算やひき算だけの式は左から計算する!
・掛け算や割り算が含まれている場合はそこを先に計算する!
・( )がある場合は、その中を先に計算し、( )の中に計算順序は上の二つに準ずる!
とこんな感じで説明されているので、これだけを理解すると確かに機械的に計算してしまいますよね!でもこれだけでは、子どもからくる『なぜ掛け算や割り算から先に計算するのか』という疑問には中々答えられないわけです。ここで例題を使って考えてみようと思います。
50×2+50×3という式で考えてみましょう!
読者の皆様はそもそもこれの答えがわかりますよね?答えは250です笑
計算するとこのようになりますね!
50 × 2 + 50 × 3
=100 + 150
=250
となるわけです。
これを決まりに従わずに計算すると下のようになるかもしれません。
50 × 2 + 50 × 3
=50 × 52 × 3
=7800
とんでもないことになりますね笑
子どもからくる質問の意図は、何で上が正解で下が違うの?というものなのです。この説明を求められているわけですね笑
この式を文章題にして考えてみます!
今度は文章問題として50×2+50×3の計算方法を考えてみたいと思います。例えばこんな文章問題があったとします。
もんだい
Aさんは1袋50個入りのキャンディを2袋、Bくんは1袋50個入りのキャンディを3袋買いました。2人が買ったキャンディの個数はいくつでしょう。
この問題の式と計算方法は下記のようになりますよね!
(式)50 × 2 + 50 × 3
=100 + 150
=250
こたえ 250個
この場合だと、おそらくこの式でこの計算以外は中々出てこないのではないでしょうか。なぜならば、AさんとBさんが買った合計の個数を今回は求める必要があるので、それぞれが買った個数を求めてからそれらを合計して計算しようと思うからです。掛け算の考え方は、『何のいくつ分か』を計算して求めるので、掛け算の塊(かける数とかけられる数)は一塊である必要があります。
掛け算のポイント
掛け算の考え方は『○○のいくつ分か』を求めること!
⇒かけられる数とかける数は一塊である必要があります☆
ですから今回の場合はこのように考えることが出来ます。
- Aさんは50個入りのチョコが2袋だから
⇒ 50 × 2
- Bさんは50個入りのチョコが3袋だから
⇒ 50 × 3
- その合計だから
⇒ 50 × 2 + 50 × 3
となります。
これでいくと、50 × 2 + 50 × 3 の中で2+50を先に計算する理由はなくなりますよね。この問題では起こりえないのですが、この式でどうしても2+50を先に計算したいとすれば
- 50×(2+50)×3
という風にすれば可能ですね!
割り算が式の中に入っていた場合も同様に、割り算の部分を先に計算することになります。
割り算のポイント
割り算のの考え方は『○○をいくつに分けるか』を求めること!
⇒わられる数とわる数は一塊である必要があります☆
掛け算と割り算がどういったものかを考えれば説明できますね☆
四則混合計算の中で掛け算や割り算を先に計算する理由は、掛け算と割り算がそもそも何を求めているかを考えることで説明がつきます。子どもたちと話をしていてもしっくりいっているようでした!
☆掛け算
⇒○○のいくつ分か!
☆割り算
⇒○○をいくつに分けるか!
掛け算、割り算とも○○には『かけられる数』と『わられる数』が入ります。元となる数の何倍か、元となる数をいくつに分けるのかということが掛け算と割り算なので、この部分を先に計算しないと話としてそもそもおかしくなってしまうというのが答えですね☆
四則混合計算を学習する際に、『掛け算や割り算がある時はそこから計算する』というような書き方がされていて少々不親切なような気もしますが、実は掛け算や割り算を学習するときには、上記の概念は学習しているのです。このことからおそらく省略されることが多いのだろうと思います。
私が教えている子たちは、進学塾でバリバリ計算問題をこなしている子たちも多いですが、普段機械的に解いている問題を論理的に説明させようとすると意外と言葉に詰まるものです。
私はいじわるなので、子どもたちにあえてこの質問を投げかけて論述させたりしています笑。なぜかという問いに対して原理に立ち返って考えることができたらいい感じですね☆
東大卒の友人にも同じ質問をしてみた件
東大卒の友人にも同じ質問をラインで送って答えてもらいました!するとこのようにラインの返信が来たので紹介します!
友人の解説
そもそも掛け算と足し算は異なった記号で、異なった意味を表しているので、同時に計算することはできない。だから掛け算と足し算が混じった計算をするためにはまずはどちらかの記号にそろえてあげる必要がある!その行為がどちらから先に計算するかという問題の解決につながる!
そのまま小学生に見せるには何かトゲトゲした書き方ですよね笑。彼のいうのはこういうことです。
そもそも掛け算は単に足し算を省略して表したものであるので、50✖️3という計算式は本当は50➕50➕50であったはず。だからまずは省略して表された掛け算を足し算に変換する必要があるので、先に掛け算を計算しなければならないという解釈になります。
子どもたちは東大の人も考えてくれたと伝えたら喜んでいましたが笑
本日のまとめ
小学生であれば理屈を言葉で説明するよりも簡単な文章題で説明してあげた方がしっくりくるかもしれません。算数など何でもそうですが、当たり前に使っていることは当たり前に使っているがゆえに、そのものに対して何の疑問も抱かないことが多いですよね。このような質問が来ると、当たり前に染まりすぎている自分に( ゚д゚)ハッ!とさせられることでしょう笑。素朴な疑問を持つことのは本当に大切ですよね☆私が書いたことが、読者の皆様(お父さんやお母さん)の何か参考になっていれば幸いです☆もし小学生のお子様がいれば、この計算方法についてなぜそのように計算するかわかる??と質問してみて下さい。答えられたらすごいかもです☆
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