教員採用試験に合格された方、おめでとうございます。今日は合格された中でも”私立小学校に内定した方”に向けての記事を書いていきたいと思います。
公立で採用された皆様には当てはまりにくいこともあるかもしれませんが、その点ご了承ください。
私立小学校に内定されている方は極めて少数ですから、今回の内容が役に立つ方も少数であるとは思いますが、私の経験も踏まえて書いていきますね!
私のツイッターをフォローしていただいている方の中にも私立小学校に内定した方もいますし、自分が私立小学校出身でもない限り未知の領域ですよね。
実際に教壇に立つまで、あと5か月ほど。どんなことを意識したり準備しておくとよいのでしょうか?今回の話が少しでもお役に立てばうれしく思います。
目次
私立小学校で先生になるための心構え編
内定されている方や私立小学校に興味のある方が読まれていることも多いと思うので、リアルな話をしていきたいと思います。
もちろん、新任の先生方をビビらせようとしているわけではありません。でも『あぁ、そんなこともあるのか』と事前に知っているのと知らないのとでは、気持ちの余裕にも差が出てきますよね?
だからこそ、リアルに書いていきます笑
教員の仕事は4月に赴任した瞬間からいきなり最前線に立たされます。私は企業出身ですが、企業で行われるような新人研修のようなものはほぼありません。
あったとしても、最前線に立ちながら同時並行でする感じなのです。
特に担任になるといきなり他のベテランと同じように実務をこなしていくことになります。担任を持つか持たないかで大きく運命が変わるといっても過言ではありません。
担任になったら、正直きついですがやるしかありません。
そのための、心構えについてまず書きます。
建学精神や教育理念等をしっかりと押さえる
採用試験を受けている時点で、ホームページなども確認していることだとは思われますが、その学校の看板を背負うことになるので押さえておきましょう。
- 建学精神は?
- 創設者は?
- 創立何年?
- 教育理念や方針は?等
一般企業に入社する際にも企業研究というものを行いますが、私立小学校に勤務をする方は上記のような情報を持っていることは必須だと思います。
なぜかというと?
理由は明確!私立小学校はお受験を経て子どもたちは入学してきます。そしてその保護者の方々は、数ある私立小学校の中から上に書いたようなことの何かを魅力に感じて受験させているわけです。
そのようなご家庭の子どもたちをお預かりするわけですから、新人といえどもしっかりと理解しておく必要があるわけです。
おそらくこれを読まれている時点では、保護者の方のほうがリサーチもされているので多くの情報を持っておられます。やばいなと思われたらまずは、各校のHPから見てみましょう!
学費や児童数、併設中学校の情報を押さえる
これは、上の情報よりも少し現実的な中身の把握になります。児童数や併設中学校の様子、進学率などは、一般的な情報として押さえておきましょう。
個人的には”学費”についての意識をしっかりと持っておくことをお勧めしておきたいと思います。
これは私が企業出身だから余計に感じることなのかもしれませんが、大切なことです。
なぜかというと?
年間の学費が仮に100万円、クラスが30人だった場合、初心者同然のあなたの授業や学級経営に対して、年間3000万円も支払われることになります。
計算すれば1時間の授業がいくらかも出すことができますよね?学費の額は私立と公立ではとんでもない差があります。
その額を払ってでもその学校に入学させたかった方たちの子どもしか教室にはいません。実際問題として費用対効果を求められることも多いです。その現状は意識しておくべきだと思います。
新人の担任は”ハズレ”と思われる可能性大!
すみません、こんな見出しを見たらビビりますよね笑。でも現実です!
あなたにどんなにすごい教育力や魅力があったとしても、新人の先生でいきなり担任になった場合は、少なくとも”当たり”だとは思われません。
なぜかというと?
保護者の立場になって考えてみてください。保護者の方々が塾通いをし、学校説明会に度々赴き、色々な先生にその学校のことを聞いてこられています。
そして受験をし、晴れて入学が決まったわけですよね。その方々が魅力を感じ、受験を決めた時点では新人の先生はその学校にはいなかったわけです。
私立は基本的に転勤がないので、保護者の方の中には『○○先生のお話に感銘を受けた』『○○先生にぜひ受けもってもらいたい』などの考えがある方も多いのです。
それが入学式や始業式での担任発表でどこの誰かもわからず、大学出たての新人、隣のクラスはベテランや有名な先生であれば、このように思われるのも頷けますよね・・・。
ちなみに私は、企業経験後に転職して、今の学校に着任して初めの2年間は副担任として働いていました。
そのため、子どもたちには認知されており、いざ担任として動き出した3年目は”子どもたちには”わりとすんなりと受け入れられたような印象でした。
しかし保護者の方々ですんなりと受け入れてくれた方はおそらく少数です。受け入れてくれた少数の方の理由は、私が副担任時に上の学年で兄弟関係を担当していた縁で私という人間を少しは知ってくれていたからだと思います。
当たりだと思われないことは、新人としては必ずといってよいほど通らなければならない部分になると思われます。
ちなみに私はこんなことを1年目に言われました・・・
- 新人の実験台にうちの子を使うな!
- 担任が新人なら授業料を割引にしろ!
結構きついでしょ?笑。もちろん、そんなことをダイレクトに言ってくる方はほとんどいませんが、多くの方が新人の担任に対して不安(不満というより不安)を抱いていることは確かなので、そういう現状もあることを知っておくと少しは冷静に物事を考えられるかもしれませんね。
今では苦き良き経験にはなっていますが、当時は食らいましたね!
『なんでこんなに頑張ってるのにこんなこと言われるんだ!』と笑。
でも当時の自分視点での”頑張っている”はやはり新人のレベルの域にしか到達していなかったのだろうと思います。
ハズレと思われたらどうするのか
これについては、『○○先生に担任を持ってもらえてよかった』と言ってもらえるように努力するしかありません!
ハズレと思われるのは、自分のことを何も知ってもらえていないから言われるのであって、何か証拠があって言われているわけではありません。
もちろん、力がないから言われているわけでもありません。直感的にハズレと言われるのです。
私立小学校では、教員の入れ替わりが基本的にはないので、やはりベテランであればあるほど権威性が高いといえます。
先輩の先生たちに権威では勝てるわけがありませんので、そこは割り切りましょう。
自分自身がどうだったのかというと、やはり1年目はきつかったですが、結構頑張っていたとは思います笑。
こんなことしてた
- 毎日6時半から22時くらいまで仕事
- 土日も教材研究
- 学級通信もめっちゃ書いた
- 休み時間はひたすら子どもと遊んだ
- 週2時間研修授業(指導案提出、事前事後指導あり)等
具体的なことはここでは書きませんが、そのマイナスからのスタートを挽回するもしないも、自分の努力です!
もう10年くらい働いていますが、上の中で週2回の研修授業以外は今も続けています☆
1年目、死に物狂いで頑張って、初めの評価を覆したら、翌年はその情報が次のクラスの保護者の方々に噂としてでも絶対に伝わります。(とにかく、私立小学校は教員の異動がないので、常にあらゆる尺度で保護者の皆様から評価されます。担任発表の当日は保護者の方々がラインで情報交換したりしているそうです笑)
目指すところは『○○先生は若いけど、子どものことをすごく考えてくれるし、一生懸命な先生だからめっちゃいいよ!』と言ってもらえるところですね☆
こんなことを書いていると私がものすごくいい感じで1年目を終えたみたいに思われるかもしれんませんが、そんなことは全くなく、とにかくひたすらあらゆることを頑張ったという感じです笑。
当時のクラスの学級委員のお母様方に『先生は頑張ってるから、先生のやりたいようにやってください!何かあったら私たちで何とかします!』と言っていただいていたことは今でもよき思い出です。
実際にクレームもあったそうですが、お母様方に守ってもらっていました笑
何よりも、目の前にいる子どもたちの成長が保護者の方にとっても一番嬉しいことですから、クラスの子どもたちのためにとにかく頑張りましょう!!
企業的に言うと、顧客満足度を媚びることなく努力で上げていきましょうということですね☆
先生は失敗はしてはいけない!と思う
よく『失敗してもいいよ!』などと、言われますよね?この言葉をはき違えてはいけません。
私が思う『失敗してもよい』と思う時は、何かの事象に対してあらゆることを想定して考え抜いて実践したにも関わらず失敗した場合のみだと考えています。
手を抜いたり、適当にして失敗してしまったとします。
教師からしたら『あぁやっぱり駄目だったか・・・』くらいにしか思わないかもしれませんが、子どもたちにとってのその瞬間はその瞬間しかないのです。
それこそ子どもたちが教師の実験台になってしまっていることを意味します。
新人の人がよく悩むことで『こんなことを先輩の先生に聞いても大丈夫かな?怒られやしないかな?』などと質問をしり込みする場合もあるわけですが、その考えの主体は自分自身になっていますよね。
仮に怒られたとしても、結果的には怒られるレベルの考えを子どもたちに押し付けなくて済むことになります。
もちろん誰しもにもプライドもあります。
でも、仕事として全うしなければならないことは子どもたちを導いていくことなので、その視点を持つことで行動も変わってくるかもしれませんね。
恥をかこうが、注意されようが、優先すべきは子どもをゴール地点に導くことです。
失敗しないようにあらゆることを想定しましょう。想定できる個数は経験で増えていきます。わからないことは他の先生に聞きましょう☆
本日のまとめ
教師になる心得のようなテーマはいっぱい本も出てますし情報は結構ありますが、私立小学校となると中々ありませんよね。
今回は私立小学校に勤めている私の一私見ではありますが、できるだけ実際のところを書きたかったので経験ベースで書きました。
もちろん楽しいこともいっぱいあります。でも働くということは毎日毎日楽しいことばかりではありません。
しかも教師という仕事は、親御さんの次に子どもたちに接する時間も長いものなので、本当に色々な責任が伴います。
それでも、個人としてはとてもやりがいがある仕事だと思っていますので、新人の方や目指される方はぜひ頑張ってほしいと思います!
次回は、心情面ではなく実際に先生になるうえでやっておいた方が良いことや、準備しておいた方がよいことを実務レベルで書いていきたいと思いますので、また興味がありましたらお読みください。
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