お受験

【小学校受験】巧緻性を問う学校。お箸、鉛筆などのトレーニングを始める前に大切だと思うこと

本日の記事では『巧緻性(こうちせい)』について書いていきたいと思います。

巧緻性という言葉を聞く機会や、使う機会は頻繁にはないかもしれませんが、小学校受験界隈ではよく聞くことばですよね。

今日はその巧緻性について、親御さんから相談を受けたり、入試現場で見ていたり、実際に小学校現場で働いている私が感じていることについて書きます。

巧緻性をつけるための詳しい方法などを書いているわけではない点、ご了承ください。

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巧緻性とは?

巧緻性(こうちせい)

手先の器用さ。指先をうまく利用して物事を実行すること

と簡単に書きましたが、こういう力のことです。私たち大人はこれまでの人生の中で色々な経験をしながら、様々な力を身に着けてきています。

とはいえ、当然ながら生まれて数年の子どもたちは身の回りで起こることは初めてでいっぱい!その中で多くのことを学んでいくことでしょう。

近年、小学校受験現場ではこの巧緻性を問うことも増えてきている現状があります。鉛筆の持ち方、お箸の持ち方、紐を結んだり、はさみで切ったり等

大人では普通にできることでも、子どもたちにとっては全てが初めての体験であり、体得するには練習も必要です。

それを教えてあげるのが親(大人)の役割なのですが、ここに思うことがあるのです・・・。

 

そもそもあなたはできているのか という問題

お受験を志されているご家庭の皆様は、子どもたちの巧緻性を向上させるべく、様々なトレーニングに励まれていくことでしょう。

最近では個別相談会などで保護者の方とお話をしていてもよく相談されることの一つとなっています。

幼児教室の先生などのご指導もあるかもしれませんが、子どもと多くの時間をともにする保護者の皆様の鉛筆の持ち方、お箸の持ち方等はいかがでしょうか?

もちろん、大人ですから上に述べた”巧緻性”については、これまでの人生経験の中で身に着けてきていらっしゃることかと思います。

しかし、そもそもその身についている技術は子どもに自信を持って見せられるものなのでしょうか。(きちんとできている方が大半だと思いますが、あえて書かせていただいています)

ドキッとした人は、自分の食べているところや書いているところの動画を取って俯瞰的に見てみることもおすすめです!

私は、職業柄なのかやたらと人を観察してしまいます・・・。

テレビに出ている芸能人の方の食事シーンを見ていたりしても、変なお箸の持ち方をしていたりする時もありますよね。

町のレストランでも同様です。テーブルマナーを知っているか否かの問題ではなく、もっと根本的な部分です。

鉛筆やペンの持ち方も、さすがに初めて鉛筆を持った子どものようにグーで握っているような大人を見かけることはありませんが、やはり変な持ち方の人はいますよね。

私が言いたいことは、巧緻性を身に着けるトレーニングはお受験をする上では必須だとは思いますが、きちんとしなければ将来に渡って変な癖が染みついてしまいますよということなのです。

ちなみに護者の皆様が説明会などで教員のそばで何かを書くシーン(入試説明会参加申込書やアンケートなど)では、かなりの確率で目の前の先生は保護者の方々のそういった部分を見ていると思います。

もちろんそれが子どもの合否に直結するわけではありませんが、意識はしておいた方がよいと思います。

 

巧緻性は受験のために必要な力のではなく、生きていく上で必要な力

保護者の皆様とお話していると、鉛筆の持ち方やお箸の持ち方の家庭での指導でかなり苦労されている方が結構いらっしゃるように感じています。

しかも、入試でそれが問われる可能性があるためにできていないと子どもに強くあたってしまうというような話もしばしば聞きます。

巧緻性は、子どもたちのそれまでの短い人生経験の中でも培われてきています。

特にお受験をする子たちは、トレーニングやその際の反復数は非常に多いため、巧緻性はもとより、クセも普通の子よりも早くついてしまう可能性が高いと考えられます。

変な癖をつけないためにもお箸や鉛筆の練習の段階では、やはりスタートが肝心だということになりますね。

もちろん、鉛筆の持ち方などは握って殴り書きから始まることになりますが、どこかの段階(子どもの発達段階によって)で”正しい持ち方”に移行していく必要があります。その時に、指導する大人側がきちんとできていないとまずいわけですね!

でも一度冷静になって考えてみて下さい。お箸の持ち方や鉛筆の持ち方を習得することは入試に合格するためにやっていることなのでしょうか?

そこを目的にするのは小学校受験をする上ではもちろん当たり前ですが、ここで培う巧緻性は、その子たちの一生に関わってくる問題になるのです。

その視点を、ぜひ保護者の皆様には子どもたちのために常に頭の片隅に入れておいてあげてほしいなと思います。

それを頭に入れておくことで、お受験前に大慌てで矯正しようとして子どもを叱ってしまったりしなくて済むかもしれません。

何より、子どもたちは『なんで自分が受験をするのか』『なんでこんなにトレーニングをしているのか』も多分はっきりわかっていません。

そのような状況で、もしも厳しい指導が繰り広げられていたとしたら子どもにはつらいことだと思いますし、先の人生での学びへの欲求が減少するかもしれません。

大切なことは、子どものためにということを忘れないことです☆

 

トレーニングは一気にではなく、コツコツと楽しく

”入試に合格するため”というのは親の都合であり、子どもはその都合はおそらく理解できていないし、知ったことではきっとありません。

小学校受験をする上だけではなく、子どもたちの力をしっかりと身につけつつ、親子で余裕を持ってやっていくには、やはり長期で取り組んでいくという気持ちが大切でしょう。

長期でコツコツやっていくコツは、子どもたちにそれが楽しく、頑張ったらおうちの人が喜んでくれることを実感させることだと思います。

親が理解しておいた方がよいこと

  • 子どもの集中力はすぐに切れる可能性があること
  • 没頭したらひたすら飽きるまでやる可能性があること

上に書いていることは、矛盾しているような気もしますが特性として知っておくといいですよね。それぞれの特性を知っておけば対応できます。

ちなみに、保護者の皆様がご自身の鉛筆の持ち方やお箸の使い方などに不安がある場合は、子どもたちと一緒に練習してあげるといいと思います。

保護者の皆様の技術も子どもたちの技術もともに向上しますし、何よりも子どもたちは一緒にすることを喜びます。

わざと間違ったやり方をして、子どもに聞いてみるのもいいかもしれませんね☆

 

子どもの集中がすぐに切れてしまうときの対処法

鉛筆を使ったトレーニングをしているときでも、子どもたちは投げ出してしまったりすることは多々あると思います。そんな時のために色々と用意しておくと解決するかもしれません☆

用意しておくとよいもの

  • 鉛筆(普通の黒)
  • キャラの鉛筆(普通の黒
  • 色鉛筆(各色)
  • い紙
  • 塗り

仕掛けとしては、飽きてしまった先に何があるかを用意しておくとよいというものですね☆

あと、幼児にどこまで効果があるかはわかりませんが、心理学で『自分の姿を見るとそれを良い方向に正そうとする動き』を意図的に作り出すために勉強机に鏡を置くことも有効だと言われています。

(みなさんも鏡に自分の顔が映ったら髪の毛をセットしてみたりするやつですね!)

鉛筆を持つ技術面では、早い段階で鉛筆も持つための補助具を利用するのも有効かと思います。下のようなものです。

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また、子どもは手が小さいので新品の鉛筆よりも少し短めの12センチほどがしっくりくるのではないかなと思われます。

お箸についても同様です。お箸の練習も将来に渡って必要ですが、入試にフォーカスするならば下のタイプのお箸で練習しておくとおそらく対応できます。

入試対応するお箸

  • 全体が丸いタイプ(木・プラ)
  • 角ばっているタプ(木・プラ)
  • 割りばし
  • 滑り止めがあるものとないもの
  • 大人用の長さのお箸

お受験でお箸を必ず出題するような学校では、その学校の傾向を調べておくことは重要です。

上に挙げたようなものすべてを扱うことが出来れば、入試でも人生でも優位に立つことが出来ますね☆

次のやる気を起こさせるために、やったところ、できたところまでをしっかりと褒める形で評価することも忘れないようにしましょう

 

子どもが没頭しているときの対処法

これは大人の私たちには注意が必要です。子どもたちは、やっていることが楽しいとひたすらそれを続けます!その様子を見ていて我々大人は・・・・

男の子
・・・・没頭中・・・・
こっちにもこんなのがあるよ?
お母さん
これも楽しそうだよ?ほらっ見てみて?
お母さん

などと、それしかしていないことに不安になってきて、あれこれ提案したりしがちなのです。思い当たる節はありませんか??私はあります笑

でもなぜ子どもたちが没頭してそればかりすると思いますか?

その理由は簡単で、子どもにとってそれをしていることが楽しいからです!

同じことをひたすらしているときには、子どもたちの頭の中では色々なことが考えられ、習得されていっています。

色々と与えてあげたい気持ちを抑えて見守ってあげたいものですよね!そのためには気持ちの余裕が必要ですね☆

ここでも、子どもがそれから意識が外れたときには頑張っていたことを褒めてあげましょう!何が楽しかったのかなどを聞いてあげてもいいですね☆

答えたり、その場で当たり障りない会話をするだけでもコミュニケーション力は育ちます!

 

本日のまとめ

今日の記事では、トレーニングの具体的方法などではなく、意識の部分で書いてみました。

鉛筆の持ち方や、お箸の持ち方は幼児教室はもちろん、自らの経験、インターネット等でも幅広く紹介されていますので、そちらを参考にしながら頑張ってください。

大切なことは、子どもたちの頑張りを評価して、身に着けた力がこれからの彼らの人生に必要な能力になるという視点を持ってトレーニングをしていくことです。

お受験のためではなく、彼らのためがキーワードですね☆

受験をゴールにすると焦ってしまいますから、余裕を持ってコツコツ毎日やっていきたいですね!

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