私立小学校の志望校選びには色々な尺度がありますが、皆様はどのような観点で志望校を選定していくのでしょうか?今回の記事では、私立小学校受験を考え始めた方が確認しておくと良いことについて現場目線で解説していきたいと思います。
偏差値や知名度などで選ぶ方もいるかもしれませんが、ほかにも確認しておくといいですよ☆
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目次
私立小学校の志望校決定の前に確認しておくとよいこと7選
まず大前提として大切なことは、人のお子様がどうこうというよりも”ご自身のお子様にとって良い学校”を選ぶという思考です!
お子様にどのような力を身につけさせたいのか。どのような将来像を描かれているのか。しっかりとお子様のことを最大限に考えて志望校を選定してあげてください!
今回の記事では当然確認されるであろう『学費』や『偏差値』については特に触れず、それ以外で確認しておくと良いことを書いていきますので、その点はご了承ください!
宗教について
私立小学校には各校ともに創設者が存在しており、その創設者の考えによっては宗教も大きく関わっている学校もあります。(もちろん宗教が関わっていない小学校もあります)
宗教についても、しっかりと授業で取り組まれている学校もあれば、そこまで色濃く反映されていない学校もありますので、志望する前にはどの程度宗教が関わっているのかなども気になる方は確認しておくべきかと思います。
小中高一貫校などで、中学から外部へ出ていくことは可能なのか
小中高一貫校や大学までくっついている学校を志望する場合は、志望校を決める段階では”そのままエスカレーターで上がっていくことを前提”に選ばれていると思います。
ですが、小学校の6年間でどのような心境の変化、環境の変化が起こってくるかはわかりません。大半の子たちが外部へ出ていく小学校であれば心配することはありませんが、逆に大半がエスカレーターで上がっていく学校の場合、外部へ出ていくことが選択肢として可能なのかは調べておいた方がよいと思います。
友人関係のトラブル、付属校の偏差値以上の学力が芽生えてきた、医師を目指しているが付属大学に医学部がない等、様々な理由が考えられます。小中一貫の学校の先生からすると大っぴらには答えたくはない質問かもしれませんが、おそらく答えてくれると思われます。
ちなみに、小中一貫校で外部中学への受験をする場合はお子様と保護者の皆様にはそれなりに覚悟が必要です。
なぜかというと、エスカレーターを前提にしている学校の場合、子どもたちはよほどの成績不良者以外はそのまま中学校へ進学します。そこには、進学塾でバリバリやっているような中学入試への空気はほぼありません。(本来はそれが小中一貫のよいところになります)ですから、そのような空気の中で外部入試を受ける準備をしていくことになるのです。
子どもからすると『なんで他のみんなは楽しく過ごしているのに自分だけこんなに勉強して他を受けないといけないんだ』などと思ったりして、保護者の方と衝突することもあるようです。
昼食は給食なのか、お弁当なのか
これは保護者の皆様にとっては大きな問題かもしれません。小学校からお弁当の学校を選ぶ場合は、おそらくそこから中高も合わせて12年間は毎日お弁当を作る生活が始まってくるからです。
給食の学校でも給食室があって自校調理のところもあれば、某有名ホテルが監修していたり、某有名ホテル自体が作ってくれている学校などもあります。これだけでも様々な観点がありますよね。
ここで、給食の学校がいいなと思われた方は大事なポイントがあるので、下の事は必ず確認しておきましょう!それはアレルギーについてです!
アレルギー対応はどこまでか
食物アレルギーの児童は年々増えているように感じています。給食の場合、どこまで対応してもらえるかは命にかかわりますので大切なことです。
- 除去食の対応はあるのか
- 除去食はどの範囲までか
- アレルギーが多い場合、お弁当持参は可能か
学校によっても対応できる範囲が異なりますので、アレルギーをお持ちのお子様がいる場合は必ず確認しましょう。また、エピペンを持っているような子どもの場合も学校として対応ができるかを確認しておきましょう。
入学試験で生まれ月に対する対応はあるのか
幼稚園年長段階はおろか、小学校2年生くらいでも生まれ月から出る個人の差は性別以上に大きなものがあります。
小学校受験の際にも、最大で同じ受験生の中でも11カ月ほどの差があることになりますから、特に3月生まれのお子様をお持ちの保護者の皆様も気になるところですよね。体の大きさも全然違います。
これは各校でどのような対応をしているかはわかりませんので思い切って聞いてみた方が良いでしょう!特に点数に差を設けているのかいないのか。生まれ月によって加点があるのか。
この結果によって決めている志望校を変えることはないとは思いますが、もしも加点などの配慮があったとすれば保護者の皆様の心の負担も少しは減りますよね。
警報発令時の対応について
私立の小学校は色々な地域から子どもたちが登校してきます。ですから、各気象警報等の発令時の対応が公立校よりも細かく決められていることが多いです。
警報発令時はどうなる?
- 暴風警報のみ休校?
- 警報というものが出れば休校?
- 学校に滞在中に警報が出たら?
これらは私立小学校でも地域によって対応が異なっているようです。保護者の方で特に共働き世帯で一番厄介なのは、子どもたちが学校にいるときに警報が発令された場合です。
最近はゲリラ豪雨などで、いきなり大雨洪水警報が発令されることも多くなりました。そういった時には、学校に待機をするのか。すかさず下校するという対応をとるのか。知っておいて損はないと思います。
先生方の勤続年数
これは先生方に聞くのは少々難しいというか隠したいところかもしれませんから、その志望校に在籍している子の保護者の方に聞いた方がいいかもしれません。
私立小学校というのは、各校にそれぞれの歴史や指導ノウハウ等があります。それをその組織の構成員である教員が代々継承し、作り変えていくことでさらなる歴史がつくられていくわけです。
ですから、その歴史を作っていく我々教員は基本的には転勤がなく、その学校でずっと勤めていくことになります。
何が言いたいかというと、その学校の先生方の出入りが激しくないかを確認しておいた方がいいと思いますよ!ということなのです。
もちろん各先生方にも家庭があったり、結婚を機に退職したり、色々な事情で学校を去られることはあります。ここでいう出入りが激しいというのは、毎年のように誰かがやめていたりしていないかということです。
学校の先生をするにはもちろん教員免許を持っていることが前提ですが、見かけは同じ先生でも企業で言う『正社員』と『契約社員』のように無期雇用と有期雇用の先生がいるのです。
私立小学校では多くはないとは思いますが、やたらと先生の入れ替わりが多い学校は、もしかしたら有期雇用の先生(いわゆる講師の先生)を中心に雇っているのかもしれません。
有期雇用ということは、その先生は縁がなければいつかはその学校を去るということになりますから、そういう傾向のある学校は伝統の継承などが曖昧になっている可能性も少しばかりあるのではないかと個人的には感じています。
また、私立小学校は子どもたちが卒業した後でも”戻ってくれば恩師がいる場所”であるべきなのですが、入れ替わりの激しい学校であればそういった面での愛校心も中々芽生えないだろうなとは思います。
コロナ休校の最中の対応はどうだったのか
未だ収束する様子もありませんが、コロナ休校中の学校現場もとても大変な状況でした。各校様々な対応に追われる日々を送っていたのだと思います。
とはいえ、私も保護者の方とお話ししていると私立小学校とはいえ、対応には大きな差があったようです!
コロナ禍での対応
- オンライン授業はどんな感じだったか
- 教材の配布などはどうしたか
- そもそもオンライン授業をしたのか
- 端末の所持状況はどうなのか
今回のコロナで、各校教職員が一枚岩となって取り組めていたかが問われるところですね!私ならばきちんと対応してくれていたところに預けたいと思います。
本日のまとめとして
今回は志望校選びの際に確認しておいた方がよいこととして書いてみましたが、いかがでしたか?
私は年間数多くの保護者の方のお受験相談を受けたりしていますが、やはり相談会やお受験イベントなどでは緊張もされているのか、そこまで突っ込んだ質問をしてくる方は中々いません。
でも、志望校選択というのはお子様の人生に関わってくる重要なことです。気になっていることはどんどん質問しましょう!
私個人としては、ガツガツ質問してきていただく方の方が『すごく色々調べたり考えられたりしているんだな』と感じますね!
本日の記事に書いたことを元にして『そういえばあれはどうなっているんだろう?』など疑問が湧いた方はぜひ質問を投げかけてみましょう!いっぱい質問してきたからといって嫌な印象はもちません☆
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